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ライブ風景


今日は、「生の間」の最終日。
お昼の公開制作と、夜の制作発表コンサート。

お昼の演奏を終えたあと、舞ちゃんちに一度戻り、一眠りする。
起きたあと、なんだかとっても重い気分になる。
何か、暗く厳しいものに立ち向かう気分になる。
そう、僕らはこれから、生と死の間(はざま)を、行き来する旅に出るのだ。


そして、「生の間」制作発表コンサートが、幕を開ける。

僕が演奏するのは、
この公開制作期間中に生まれた曲、
完全な即興演奏、
そして、「生の間」で完成させようと持ってきた曲。


ライブ風景


前半の1曲目は、即興演奏。
いまここに生まれたこの時間・空間に調和し、
「生の間」のテーマを予感させ、
オープンニングを飾る曲。

2曲目は、昨日生まれた曲、「生のしずくのダンス」。
昨日のお昼の公開制作のとき、ジュンコさんの水の作品を見ていたら、自然に生まれた5音のフレーズを、少しずつ展開させる。
徐々にリズムを持たせ、本編は暗いダンスで疾走する。
5音のフレーズだけ決まっていて、あとは即興だ。

ジュンコさんは、水滴を自らの頭で、受ける。


ライブ風景


3曲目は、僕の右に積み上げられた、舞ちゃんの根っこの作品のインスピレーションで弾く。
最初、根っこのエネルギーを音にしようと思っていたけど、
途中から、死んだ根っこの負の要素が、僕に新しいインスピレーションをくれる。
そうしたら、僕のなかに、根っこの叫びが入ってくると同時に、
そのすぐそばにいる舞ちゃんの叫びと、舞ちゃんに切られて来た幾万もの植物の死の叫びが、僕に入ってくる。

僕の心が、指が、拳が、腕が、肘が、
その叫び、悲鳴を演奏したがるのに従って、
僕は鍵盤を叩き続ける。

鍵盤が壊れる?
腕が折れる?
いや、でも、舞ちゃんと植物たちの叫びは、こんなもんじゃないと、
もっともっと、もっと叫びたがっていると、感じる。
だから、僕は弾き続けた。

その波を受け、前半最後の曲は、「さまよう魂」。
植物、お客様、スタッフの魂、
この空間に存在するすべての魂が、
浮遊する。


ライブ風景


前半を終え、控え室に戻ると、
舞ちゃんが泣いている。
肩を震わせ、嗚咽が続く。
僕が3曲目に弾いた、叫びの曲。
僕は、3曲目をこんな曲をするつもりはなかったのだけど、
なぜかこうなったのは、
この曲が、舞ちゃんにとって、今回、どうしても通らねばならぬ道だったのだと思う。
ごめん、舞ちゃん。
でも、これでやっと、僕らは闇と向き合い、これから光へと向かえるのだよね。
何も話さなくとも、お互いにそれを感じた。


そして、後半。1曲目は、即興。
この場にいるすべての人の「心」「生」と調和する曲を弾こうと思う。
途中から、自然のモチーフが浮かび上がり、木々や鳥、森の時間が音になる。


そして、今回のコンサートのクライマックスとなる曲。
僕は、この曲に名前をつけていなかったけど、「生の間」と名付けてもいいのかもしれない。
ゆっくりとした冷たい、孤独を感じるような曲と、
そのあとの早く激しいフレーズの繰り返しの曲で構成される。

前半部分は、舞ちゃんにとっても山場となる。
小さな小さなマーガレットの苗を、その場にいるすべての人に、1つずつ配という「行為」。
パフォーマンスではなく、行為・行動というほうがふさわしい気がする。
カゴにたくさん入れて配るのではなく、1つずつ置いてある場所から往復して配る。
両手で相手の手のひらにそっと載せて、そのあと、相手の手を両手で包み込む。
1人1人に心を込めて、祈りを込めて、願いを込めて。


ライブ風景


それが60名以上?、全員に終わると同時に、曲の後半部分に入る。
ここからが、僕の山場だ。

僕は暗く疾走するフレーズを何十回、何百回と弾き続ける。
生きることは苦しいことがたくさんある。
孤独、死の恐怖、寂しさ。
でもそれから逃げないこと。
向き合うこと。
それが、生への変換になるということを、表現したかった。
それは、聴く人へのメッセージであると同時に、
自分自身が、きちんと立ち向かうために。
自分の弱さと向き合うために。

曲が死から生へと転換したとき、
陰極まって陽へと転じたとき、
舞ちゃんとジュンコさんの歌声も重なった。

そして、曲が終焉を向かえた。


たくさんの拍手。
ほんとうにありがとうございました。

僕にとって今回のイベントはほんとうに意味があった。
僕は、知らない間に、自分を縛っていた。
弱い自分から逃げるために。どこか保守的だった。殻におさまっていた。
でも、その殻を、少し破ることができた気がする。
前より少し、自由になれた気がする。

あきらかに、僕の音楽活動における、変換点になったと思う。
明日からの演奏に、それが反映していくのか、自分でも楽しみ。


たくさんのお客様、ほんとうにありがとうございました。
スタッフをしてくれた友人たち、ずっと撮影してくれた石塚さん、遠いオランダで見守ってくれたクレム、そして僕らを支えてくれたひかりん、
ありがとうございました。

そして、共演してくれた舞ちゃんとジュンコさん。
一緒に生きた。僕たち、一緒に生きたね。
生の間を、一緒に生きた。

そのことが、何よりもうれしいです。

僕たちは、生きている。
そしてこれからも、生きていく。
いつかは終わる、この命。
でも、いま生きているんだ!

輝く太陽と、
きらめく風と、
鳥や虫や魚や犬や猫や花や木々と一緒に、
支えてくれるすべての人たちと一緒に、
すばらしい芸術と一緒に、
おいしいご飯や、
やさしさと一緒に、
生きているんだ!

一緒の時代に生まれてくれてありがとう。
これからも一緒に生きていこう。


ありがとう。

ありがとうございました。


ライブ風景
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Comment


久しぶりに日々のレポート見ました。今度お会いするのが、演奏を体感するのが、とても楽しみです。

私は今、維新派琵琶湖公演のため大阪に滞在しているのですが、今回舞台の半分は琵琶湖の湖面です。水面の光と風と月を取り込んで、人工ではけっして出来ない演出が素晴らしかった。野外ならではです。イメージの美しさ、ストーリーの切なさ力強さ…。
sosoさんとスタイルは違うかもしれないけど、根っこは同じではないかと、そう思う。
私の好きなもんは一見バラバラ。でも繋がっている。それが私だ。好きなものを好きで良かった。

では、また熊本で。

トク(^‥^)
コメントありがとう。
うん、熊本で!
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